親しみある消防団を目指して。。。




syuugou
 団員の皆が仕事を終える 日の暮れた時間の訓練,
限られた市民参加型の行事・・・。

 消防団は一般市民の皆さんからは ちょっと
良く判らない謎の集団になりがちです。
かく言う私も 自分達の為にがんばってくれてる
、、、とは思いつつも 入団するまでは どういう
行事があり、どういう組織なのか 良く分からない
所がありました。 そんな初心に立ち戻って、
地域の誰もが信頼する消防団となれる
事を願って 紹介していきたいと思います。。。




§ 組織 

どんな機関があるの? ~  組織の系譜
soshiki
上図は所沢市の消防組織の体系図です。
常備消防組織とは、消防署を指し、災害における活動の
言わば主力部隊です。
非常備消防組織とは、消防団を指し、消防署と連携し、援護して活動を行う
言わば支援部隊です。
fire_tkrzw_map  所沢市消防団では、各分団とも
比較的担当区域が 広い事から、
十箇分団すべてにポンプ車が配備
されており、可搬/小型ポンプ等
は、自衛消防隊などが運用・管理
しています。
~ 消防団各分団の担当地域です。 ~
・ 第一分団 … 市街地西部地区 担当  ・ 第六分団 … 小手指地区 担当
・ 第二分団 … 市街地東部地区 担当  ・ 第七分団 … 山口地区 担当
・ 第三分団 … 市街地中部地区 担当  ・ 第八分団 … 吾妻地区 担当
・ 第四分団 … 松井地区 担当  ・ 第九分団 … 柳瀬地区 担当
・ 第五分団 … 富岡地区 担当  ・ 第十分団 … 三ヶ島地区 担当

・ 女性消防団員 … 平成18年に新設された団本部直属の組織で、
         主に各種啓蒙活動や市内各地での救命講習などを担当
         現在、部長1名・班長2名・団員17名体制です。

所沢市では各分団30名,総団員326名(含、団長1名・副団長4名
団本部付分団長1名,および女性消防団員20名)の消防団員が在籍しています。



上の図は、第七分団の組織の体系図です。

第七分団に おきましては、、、 分団長を筆頭に、三班制をとり、
分団長が分団の総指揮者として全権を担い、
副分団長は、分団長を補佐して分団の行事運営を担い、
部長が各班と幹部のパイプ役を担いつつ 分団の金庫番を掌り
班長が班の団員をまとめ、副班長が班長の補佐をして
ほぼ団歴順に団員が続く・・・というカタチになっています。

他の市区町村では、OO分団O部O班というような組織を良く耳にしますが
七分団における班制は、緊急連絡の迅速化や練習における設営の当番等に利用
されるものであって、班ごとに守備する地区や出身地区が異なるというような
事は無く、常に分団単位での行動になります。

 また副班長制度第七分団独自のもので、所沢市消防団では役職として認められて
いませんが (公の階級は あくまで「団員」です)、班長が操法大会の指揮者になり
事実上班長の責務を果たすのが困難な場合や、その他班長一人では班員全員を統括
できない緊急を要する事態などで、その役割は大変大きなものがあります。

その他に、各自治会や地区で組織された自衛消防隊や、自治会の防災担当者が地区委員となり
組織される消防協力会,分団のOB組織,所沢市の全十箇分団の三役経験者のOBで組織
されるまもり会等の組織等があります。



§ 四大行事 

どんな行事があるの? ~  行事の紹介

◆ 出初め式

 毎年 お正月の全国で催される出初め式に合わせ、所沢市でも航空公園を会場に 市内の全分団,
全消防署が集結し、出初め式を開催しています。 消防車両の行進や、消防署による災害救助訓練は
勿論、和太鼓の演奏や 県消防隊のヘリコプターの参加等もあり、寒い季節ではありますが
毎年盛大に挙行される行事です。 また、一般市民も見学でき 毎年 大勢の見物する市民の方々が
いらっしゃいます。



◆ 団員研修

 毎年 各分団がポンプ車操法訓練が軌道に乗った頃の6月下旬の日曜日に 所沢中央消防署に集合
して行われる、所沢市の消防団員全員に義務出席が求められている大変重要な行事です。
消防団活動の基礎となる、訓練礼式,ホース伸張,ポンプ車の機関技能,普通救急救命、それに
S-KYT等の危機管理,災害現場を模した図上訓練 等々、団員の団歴や技能に応じて 様々な
事柄を半日かけて、みっちりと消防職員の教官の方々からレクチャー頂く内容になっています。
入団3年未満の消防団員は高校や大学などと同じ単位制を採用し、昼食を挟んで午後も講習や訓練
を行い、3年以内に定められた単位が修得できた新人団員は、埼玉県消防学校で より深い技術や
知識,心得などを学べるようになっています。



◆ ポンプ車操法大会

 毎年 敬老の日 近辺の9月中旬の日曜日に 所沢中央消防署 三ヶ島分署 総合訓練場
にて開催される行事で、6人の選抜選手で、火事現場を想定して作法・動作等々に気を配りつつ、
いかに早く消防車到着からホース延長をして水を出せるかを競います。
各分団とも名誉ある優勝を目指して 真夏の一番暑い最中、しかも各々の仕事が終わった後 疲れた
体で訓練に励み、その成果を出して来ますので 必然的に熱戦となり、毎年のようにドラマが生まれて
いる、、、と言っても過言ではないぐらいの 消防団の一大行事です。
三ヶ島分署は市街から離れており、アクセスも悪く駐車場が無い為、残念ながら市民には縁の薄い
行事となってしまっていますが、全団員が選手達を応援する様は大勢の市民が参列して盛り上がって
いる会場さながらです。

また、このポンプ車操法大会は2年に一度全国大会が開かれており、所沢市では6年に一度、埼玉県
大会に出場するチャンスが訪れます。この埼玉県大会に出場する機会のある年は、大会が予選会の
役割も果たします。
すなわち、市大会で優勝し、県大会で優勝し、かつ2年に一回の全国大会に出場する機会を与えられ
そこで優勝すれば、全国優勝という事になります。
そういう意味では 高校生の野球の祭典、夏の甲子園の 消防団版というような行事でもあります。



◆ 特別点検

 毎年11月の後半に 各分団の担当する地域の小中学校を会場に 転々と持ち回りで開催されており
昨年は第2分団担当で、明峰小学校(北有楽町地区)において開催されました。
市長が謁見する入場行進(分列行進)に始まり、車両分列行進、機械・器具点検、放水訓練,ならびに
分団長の号令で一糸乱れぬ部隊行動を披露する特別点検など、様々な競技/訓練が行われ、日頃の
訓練の成果と、志気の高さ,指揮官(分団長)による統率力などを多様な視点から披露・競技する
重要な行事となっています。

この他にも地元自治会参加の様々な訓練や、地元自衛消防隊による放水訓練などがあり、地域参加の
意味合いも濃い内容となっています。
なお、閉会式ではその年の受賞対象者が表彰を受ける表彰式があり、無火災記録を達成した分団や、
長年に渡り消防に携わった団員技能に優れ、見本となるような働きをした団員に対し、県と市,それに
消防協会などから表彰状の授与などがあります。
毎年、市長をはじめ議員の方々、消防関係者は勿論 大勢の来賓や一般市民の方々が出席・参加して
一年を締めくくるに相応しい行事となっています。

その他の行事は「年間行事の紹介」ページを御覧下さい。



§ 身分・権限・処遇 

消防団員とは? ~  職務遂行における様々な事柄

◆ 身分

消防団員とは、自らの意思で入団でき、消防団長が任命するものです。
退団も自由意思であって、政党や宗教など、個人としての活動も自由です。
市長や議員と同じ特別職の公務員扱いとなり、他に職業を持っていても
入団・所属が可能です。

◆ 権限

災害救助活動における職務の遂行の意味合いから、権限は災害現場に限られ
ますが、緊急措置権・優先(緊急)通行権等が与えられており、現場に
おいて消防署と高度に連携し、迅速かつ確実に火災や災害から貴重な財産や人命
を守れるようになっています。

◆ 報酬 等

消防団員は、特別職の公務員ではありますが、団員として給与を与えられて生活
するものでは無いので、給与はありません。…が、労に報いるという形で
所沢市から月額の報酬や訓練や災害出動における報酬を支給される事ができます。
この報酬は分団によりますが、第七分団では全員で協議し、装備品の購入
や研修等に当てる費用として各自が支給をされる事無く、全て分団によって管理され
その収支は 年度末の分団行事「定期総会」において、公表・承認する事になって
います。
また、この他に公務災害補償として、災害現場などで公務中に万が一死亡や
ケガなどをした場合には、本人や家族(遺族)に対し、所沢市がその損害を保証
する事となっています。
それと、行事の「特別点検」の項で書きましたが、長年の勤続や模範となる
団員は表彰
を受け、国・県・市・消防協会などから程度に応じて様々な賞状が
贈られます。




§ 参考資料 

数値から見る所沢市の消防 ~  消防年報 2018より

※ 所沢市消防本部は平成25年4月に隣接する狭山・入間・飯能・日高の各消防本部と
  合併し「埼玉県西部消防局」という広域消防組織に生まれ変わり国内でも有数の
  規模を誇る 大きな消防組織となりました。 Wikipedia::埼玉県西部消防局

所沢市消防団
定員326名
実数324名
分団数1団10箇分団
平均年齢36.3歳
消防団施設10カ所
ポンプ車10台
 普通救命講習義務 取得
 上級救命講習任意 取得
 応急手当普及員任意取得(*)
* 女性消防団員 及び
分団幹部向けに実施
旧 所沢市消防本部管内
管轄面積72.11km2
人口34万人
消防予算¥ 3,858,964,000
予算比率4.0%
諸所数2署4分署
職員数約340名
火災件数66件
救急件数16,310件
救助件数90件
車 両
 ポンプ車7台
 水槽付ポンプ車5台
 はしご車1台
 屈折はしご車1台
 科学ポンプ車1台
 救助工作車2台
 高規格救急車10台
 指揮車2台
 指令車2台
 査察車4台
 積載車8台
 連絡車8台
 マイクロバス1台

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