東京国際消防防災展 見学紀行


 11月23日(日) 東京国際消防防災展の見学に行って参りました!
4年に1度(?)といわれる大きな消防装備の展示会ということで、
少々本業の方が月末で忙しかったものの、なんとか予定を組み入れて
見学に行かせて頂きましたので、ここに御紹介したいと思います。


そもそも行くキッカケとなったのは、前回の展示会の時だったと記憶してるのですが、
矢板1-5さんから写真やパンフの数々を見せて頂きまして、これは?!と思った事です。
最初は所沢の田舎者が東京の展示会を見に行っても、知識や装備が違いすぎて、あまり
得る物が無いだろうと感じていたのですが、それは愚かな間違いというものでした。

順調に行けば数年後に消防車輛の更新を迎える我が分団…今回は、新型消防車両も数
多く展示されているに違いない!と思い、電車に揺られて会場に向かいました。

rider_show 西武池袋線から営団線直通電車で新木場まで行き、乗り換えて国際展示場
にやっと到着すると、待っていたのは予想外の仮面ライダーでした(笑)

入場無料という話でしたので、受付で名刺を求められて一瞬焦りましたが
丁度オフ会用に作成しておいた名刺があったので、それを提示してやっと
会場内に入ることが出来ました。
事前に公式WEBサイトで会場見取り図を見ていたものの、広い!広すぎる!
これは順序を決めて見ないと見きれないに違いないと判断し、リーフレット
を買い求めて吟味し、さっそく展示ブースの方に向かいました。

最初に目に飛び込んできたのは米軍横田基地の消防車輛展示とグッズ販売の
ブースでした。イケメンのお兄さんが居たので「Take aPictuer?」と聞く
と笑って「Yes」と言ってくれたので、お兄さんを撮らず(ゴメンナサイ!)
車輛を観察しながら数枚写真を撮らせて頂きました。 写真でもお分かりの
ように、ポンプ操作部は凄く細密!なのに車輛は戦車のような面構え!吸管
の太さたるや見たこともない巨大な物で、機関員の操作は さぞかし大変で
あろうなぁと思えました。
YokotaBase_fireCar

new_cd-1 色々と見ていると、目的のものを見つけました!モリタポンプさんの新型CD-1
消防車輛です。 排ガス規制後に発売された新型の車輛ベースに、ポンプと
操作パネル、収納庫などがとても小気味良く整理され収められていました。
我が所沢市消防団の現在導入中の車輛と比べると大きく異なるのは、まず吸管
が格納されて左右真横に必要な距離だけ出せる構造である事,機関操作部が
液晶モニタ付きで、腰上ぐらいの低い位置に移動している事などでしょうか。
現行の所沢の操法大会では ちょっと使いづらいかもしれません(汗)
しかしながらキャビンの広さたるや、ヘルメをかぶった完全装備でも楽々と
いった感じで、現場での扱い易さへの配慮は流石と思えました。

モリタポンプさんの今回の展示会での力の入れようは凄いもので、広いスペース
を使って様々な車輛の展示やデモンストレーションを行ってらっしゃいました。

写真は、救急車とポンプ車を合体させた救急消防車とも言うべきシロモノで、
前から見ると白一色の救急車。後ろから見ると吸管などがあり赤一色で普通に
消防車という摩訶不思議な外観で、なんと、普通ならポンプ操作部があるべき所
に取り付けられた大きなシャッターを開放するとストレッチャーが引き出されて
きて、患者を収容できてしまうというビックリ仰天の車輛です。まさにあらゆる
需要に柔軟に対応しているのでしょうが、これには流石に呆然としました。
ems&fireCar

hashigo_fireCar こちらはハシゴ車です。日野のガッシリした車体にハシゴが据え付けられていて
訪れたチビッ子達にヘルメと防火服を着せて、グワーンとアッという間に上昇!
パパさんやママさん達が下からビデオ撮影にとても忙しそうです(苦笑)

あまりに高くアッという間に上昇してしまうので、ちょっとチビッ子には厳しい
のでは?と思いきや、満面の笑顔で降りてくる子が多く、将来有望な子が多いナ
と感心してしまいました(笑)

屋外展示コーナーには、屋内展示で見た新型CD-1消防車輛の改良型ともいうべき
CD-1αという車輛がデモンストレーションを行っていました。少ない水量で効率
よく消火活動が出来るというキャッチコピーで、性能もさる事ながら、その風貌
は映画に登場する近未来の車輛のようでもありました。特に回転灯や所属表示灯
などが全て車輛の屋根と一体化しており、清掃はとてもしやすそうでした!
FireCar CD-1Alfa

airport_fireCar こちらはトーハツさんの消防車輛です。トーハツさんというと、可搬ポンプの
世界ではかなり有名らしいのですが、いかんせん私達はポンプ車オンリーなので
これまでは あまり縁がありませんでした。
こちらの車輛は、可搬ポンプを車輛に搭載し普通のポンプ車のように扱えるよう
になっているようでしたが、ポンプ操作部までがシャッターに格納されるようで
どちらかというとポンプ車というよりは工作車というような風貌でした。

こちらはテイセンさんの空港用大型科学消防車です。空港用ということで飛行機
の事故や火災を想定されているのでしょうね、まるで兵器のような放水銃(と
いうよりは砲塔?!)が装備され、重量感に満ちたボディーです。残念ながら囲いが
あってキャビンや細かい装備までは見れませんでしたが、活躍する姿は容易に
想像できました。
airport_fireCar

nagoya_fireCar 名古屋の消防局からも車輛が展示用に来ていました。こちらは工作車のようで、
外観はさほど普通の工作消防車と変わらないものの、シャッターをあけると
スライド式の工具棚が丸ごと出てきて、これがまた自在に可動するので、工具
の取り扱いや収納がとても楽そうでした。

桜護謨さんがジェットシューターの体験コーナーを開設してらしたので、ちょっと
覗かせて頂きました。
エアーと水両方のタンクを背負うのは少々重そうな感じもしましたが、威力は抜群
で、5mくらい離れたベニヤ板がひしゃげて吹き飛びそうなくらいでした。
これなら初期消火において距離を保ちながら安全に消火作業ができると感じました
totaikai_11

totaikai_12 屋外展示の一番奥まった所では、東京消防庁が消火救助活動のデモンストレーション
を行っていました。
ポンプ車,ハシゴ車,工作車,指揮車に加えて、水槽タンク車や航空隊のヘリまでが
数機ほど参加して、大規模な訓練を披露していました。
当然の事ながら志気・命令系統ともに完璧な訓練で、観衆からは拍手喝采が沸き起こ
っていました。

だいぶ陽が傾き外も寒くなってきたので、屋内展示の残りを見ようと移動しました。
ん?見慣れた手袋があるじゃありませんか! なんと、我が消防団で愛用中の手袋の
製造元、富士グローブさんの展示がありました。
現在愛用させて頂いている手袋をはじめ、かなりのラインナップがあるようで、それ
ぞれに説明をして貰えました。 
手袋ひとつひとつに、とても こだわりがあるようで、感心しながら聞かせて頂き
ました。
fuji_grove

committee こちらは今回の展示会の実行委員会のブースです。様々な団体が共同でブースを立ち
上げているようで、写真は東京消防協会だったでしょうか、TOKYO.F.Dのロゴつきの
グッズを展示即売されてました。VolunteerFireロゴだったら財布が凄く軽くなって
しまったかもしれませんが、ちょっと我々には手が出ませんでした(苦笑)

最終日の日暮れ近くだったせいもあり、威勢の良い声で盛んに販売促進をされていま
したので、人だかりでごった返していました。かなり好評だったみたいです。

東京消防庁の隊員の方々がコンパニオンのお姉さんを交え、色々な資器材を用いての
実演をしてらっしゃったので、拝見させて頂きました。
隊員の方々が、いささか緊張気味に受け答えをされているようにも見受けられるのに
対し、お姉さんの方は慣れた様子で実演の云々を語ってらっしゃったのが、なんとも
印象的でした。 現場と舞台の上では、そりゃ違う緊張があるというものですよね!
spot_event

totaikai_17 東京消防庁も、かなりのスペースを割いて、展示や実演をされていました。巨大な
コーナーの中央を横切る形で、歴代の消防車輛やヘリが並び、その周りに様々な特設
展示を用意して、地震体験や心肺蘇生など実に多種多様な体験コーナーも用意されて
いました。中でも目を引いたのは、救出体験というコーナーで、家屋内に取り残され
た方々をどのようにして救出したら良いかを身近な物を使って説明されており、実際
に体験させて頂くことができました。

次に訪れたのは、桜護謨さんの展示コーナーです。櫻護謨さんというと東京都の操法
大会で使用されていた競技用のホースが今まで印象深かったのですが、今回の展示は
ノズルや筒先といった様々な器材が総合的に展示されていて大変見応えのあるブース
になっていました。早速操法競技用のホースはどれかと探していると、担当の方が、
「申し訳ない、現物は置いてないんですよ」とパンフを持ってきて下さり丁寧に説明
してくれました。帰りがけに非売品の携帯ストラップまで頂いて大変恐縮しました。
我々が都大会で見た競技用ホースは、アルカス2へとさらに進化していました!
ArukasII

SuperRunner 程近い所にテイセンさんのブースがありましたので、こちらも覗かせて頂きました。
テイセンさんにも競技用のホース「スーパーランナー」があり、こちらは現物を手に
取って拝見させて頂くことが出来ました。
軽くて巻きが小さく、とてもコンパクトな印象でした。手に取って見分できてしまう
と、次は 投げて送水している所を見てみたくなりますが、展示会ではそうもいかない
ですね(苦笑)この他にも、工業用ホースや蛍光塗装の施された識別しやすいホース
軽量化された扱いやすいブレーパイプなど様々な器材が展示してありました。

テイセンさんの程近い場所に、今度はアシモリさんのブースを見つけました。こちら
は、我が消防団で普段愛用している「ジェットホース」のメーカーさんです!
私達が通称「ブルーホース」と呼んで親しんでいる競技用ホースも新型が展示されて
いました。その名もブイコスモ3と言うそうで、担当者様の話では、こちらも従来品
と比べ、かなりの改良を施してあるそうです。
パンフレットの表紙を飾る「鷹」になぞらえて、「ダイエーホークスのように優勝
できますよ!」とPRされましたが、「ウチは西武ライオンズのお膝元なんですよ」
と返答すると、困った顔をして沈黙してしまわれました。スイマセン(汗)
PRはともかく、使い慣れた感じのする触り心地は、やはり良いなと感じました。
Ashimori

NihonArm 展示会場も強行軍でやっと1週できたかな?と思える所で、日本アームさんの担当者
様方に囲まれました(汗) 日本アームさんでは、消防ホースを吊して干せる吊下柱を
作ってらっしゃるメーカーさんで、我が消防団でも使用しているのと同様の吊下柱の
最新型を見せて頂きました。屋外設置のため、どうしてもサビやすいウインチ部を
溶融亜鉛メッキ加工したという それは、とてもメンテナンスが容易な感じで、これ
ならペンキ塗り等も必要ないなぁと感心しました。設置済みの物と交換も容易だから
是非よろしく!との事でした(汗)



駆け足で細かい所まではとても見切れない一日でしたが、それでも実に様々な物を拝見し
あるいは体験して、我々にとって とても有意義な展示会でした。
お子様連れや、家族総出で御来場してらっしゃった方々もかなり見受けましたし、実際お子
様や一般の方々に分かり易いイベントや体験コーナーも数多くあったので、次回開催時には
家族慰安行事等で、分団として来場するのも面白いのではないかと思いました。

おしまいに、この場を借りまして、写真撮影に快く許諾してくれた会場担当の皆さんに改めて
お礼を申し上げます。有り難うございました。


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1996,2004 Tokorozawa Fire7 VolunteerCorps